ハイビスカスティー 洛神花茶 玖瑰茄茶

中国語表記:洛神花茶 / 玖瑰茄茶
北京語読み:ルォ シェン ファ チャ / ジゥ グイ チィェ チャ
発音記号 :luò shén huā chá / jiǔ guī qié chá

 

乾燥させたローゼルの咢(がく)に湯を注いで抽出したお茶。

中国茶の分類では花茶であり、洛神花茶または玖瑰茄茶(日本語訳:ハイビスカスの花茶)と呼ばれる。ハイビスカスと言っても、ハワイや沖縄などの南国でよく見られる園芸用のハイビスカス(仏桑花)ではなく、エジプト原産のハイビスカス(洛神花)であり、花ではなく咢(がく)を乾燥させたものを使っている。
現在でもエジプトやスーダンなど北アフリカでは、カルカーデの名で愛飲されている。

咢の赤色にはアントシアニン色素を含み、疲労回復や眼精疲労によいとされる。また、ビタミンCと鉄分に富むので、貧血症の人によいとされる。

 

ローゼル
ハイビスカスローゼル
咢(がく)の部分
実際は花でなく咢(がく)の部分

 

 

 

 

 

 

ハイビスカスの語源

イビス
英語のibisアイビス=トキの語源もイビス

エジプト神話の聖鳥イビス(Ibis)に由来しており、世界三大美人の一人、エジプトの女王クレオパトラも、その美貌を保つためにハイビスカス・ティーを飲んでいたと言われている。

飲み方

カップにハイビスカスを3~4個入れ、熱湯を注いで1~3分くらい置き、十分に色が出たところで飲む。香りは軽い赤ワインとバニラをを混ぜたよううで、味わいはアセロラのような酸味がある。やや渋味もあるが、好みでハチミツやメイプルシロップを加え甘みをつけると飲みやすくなる。温かいままでも、冷やして飲んでもよい。台湾では梅のジュースで割って飲まれている。

レシピ「ハイビスカスゼリーの杏仁ソース」

ハイビスカスゼリーの杏仁ソース

【材料】
[A]糸寒天…4g(水でもどす) / 水…700cc / 砂糖…90g / 乾燥ハイビスカス…10g
[B]牛乳…300cc / 砂糖…60g / 生クリーム…50cc
[C]南杏…43g / 北杏…7g
コーンスターチ……15g
[飾り用]黒タピオカ / ミント / 山粉圓(バジルシード)

【作り方】
(1)[A]の糸寒天は、水に戻しておく。
(2)水、砂糖、(1)を加えて10分間くらい弱火で溶かす。(約650ccまで)
(3)火を止めて(2)の中に乾燥ハイビスカスを入れ、5~6分間蒸らす。(色を見る)
(4)ポンチグラスを用意し、その中に65ccくらい注ぎ、冷蔵庫に入れる。
(5)ミキサーで[C]を砕き、[B]に加えて火にかけ、80℃まで熱して漉す。
(6)(5)を鍋に入れて火にかけ、水溶きコーンスターチを少しずつ入れとろみを付け、冷蔵庫に入れ冷ます。
(7)(4)のハイビスカスゼリーに(6)の杏仁ソースをかけ、[飾り用]を添えて供する。

 


【関連項目】

ハイビスカス・シャンプー

昔の沖縄の女性は、長い黒髪をハイビスカスで洗っていた歴史があるが、これもまた花ではなく葉を使用する。やはり、きれいな花は眺めるのが一番ということであろうか。

>>知れば知るほどラビリンス DEEokinawa「ハイビスカスで髪を洗ってみた」

 


【脚注・出典】

『料理見聞 Vol.38』中華・高橋 編(1990年)
ハイビスカス(日本橋古樹軒 楽天市場店)
古樹軒料理教室「中国料理の友」
珈琲畑日記「洛神花は台東製が一番!」
ティーセラピストPeruのRelax Tea Time「6月 ローゼル」


Research: Xiao Shan-Mian & Chuka Lovers(シャオ・シャンミェンと中華ラバーズ)