ウバザメ

ウバザメ

中国語表記:姥鯊
北京語読み:ムー シャ
発音記号 :mǔ shā

 

ジンベイザメに次ぎ、魚類では2番目に大きな種であり、確認された最大のもので約12m。剥製としてアクアワールド茨城県大洗水族館に展示されている個体は、全長8.6m、体重4.6tであった。

その巨体からとれるフカヒレの金糸は、他のサメのものよりも格段に太く、最上級を表す「天九翅(tiān jiǔ chì ティェン ジィゥ チー)」と呼ばれ珍重されているている。ゼラチン質が少ないため、姿煮にするとさっぱりとしたの味わいに仕上がる。
日本においてはワシントン条約附属書Ⅱに指定され、商取引に規制があるため、現在流通しているものは条約以前に捕獲されたものであり、大変貴重なものとなっている。

天九翅
ウバザメのフカヒレ「天九翅」

 

【魚翅酒家 招福門】

横浜中華街の招福門本店6階ふかひれ専門フロアでは、天九翅の極太の金糸を1本1本ほぐして麺に見立てた「ふかひれラーメン」を提供している。スープも光り輝く極上の上湯となっており、一杯4万円超という価格も、最上級の意味を持つ天九翅にふさわしく、フカヒレ好きの話題を集めている。
>業界人の耳より情報 2012.7.23掲載

 

【日本橋 古樹軒(こじゅけん)】

東京・日本橋箱崎町の「ふかひれと中華食材の専門店 日本橋 古樹軒」では、店内にウバザメのヒレの剥製が展示されており、買い物客の目を引いている。また同店では、開店10周年記念イベントにて、ウバザメの尾びれが売りに出されたことがある。

ウバザメ
店内に展示されているウバザメの剥製。左から、尾びれ、背びれ、胸びれ×2

ウバザメ
イベントで販売された約70kgのウバザメの尾びれ。
調理して姿煮にすると13kg、130人前になるという。

 


【関連項目】

 

館山沖でウバザメかかる

2011年2月10日、千葉県館山市沖の定置網にオスのウバザメ(体長約8m50cm、重さ推定6t)がかかっているのが見つかり、同市・波左間漁港近くの生簀に移されたが、衰弱のため死亡した。その後、このウバザメは生態調査のため解剖された。


館山沖でウバザメかかる 投稿者 samthavasa

天九(tiān jiǔ ティエン ジィゥ)

「天九」とは、日本の平安時代の頃には、すでに中国で行われていた博打で、その牌は麻雀牌のルーツであり、西洋に渡ってドミノ牌のルーツにもなったといわれている。
天九牌
天九牌は、十一種類の文子(ウェンツ)牌二組と、十種類の武子(ウーツ)牌一組の三十二枚の牌から成る。そして、文子牌最強の牌が「天」であり、武子牌最強の牌が「九」である。

そこから転じて、文武両道の最高位の牌の組み合わせ「天九」を冠し、フカヒレの中でも最大級のウバザメのものを「天九翅」と呼んでいる。

天壇公園
北京・天壇公園で天九牌を使って遊ぶ市民

 


Research: Xiao Shan-Mian & Chuka Lovers(シャオ・シャンミェンと中華ラバーズ)